派遣で働いてみたら、聞いていた話や契約内容と違ったなんていうことはありませんか?
この記事では、そんなトラブルをなくすにはどうすればよいか、またトラブルにあってしまった時の対処法についてご説明します。
派遣の業務内容に関するトラブルの対処法!派遣の実態に詳しい元派遣営業が解説します!
この記事はこんな人にオススメ
- 聞いていた話と業務内容が違った
- 就業後のトラブルを避けたい
派遣で業務内容が違うトラブルが起きる原因
派遣契約では、業務内容の相違に関するトラブルは、最も発生しやすいもののひとつです。
まず、業務内容の相違に関するトラブルが起こりやすいのはなぜか、主な原因をご説明します。
派遣会社の担当者が、派遣先の業務内容を理解していないことが、日常茶飯事的にあります。
派遣会社が求人を掲載する前に、まず派遣先から業務内容を含めた求人の条件について、メールやシステムまたは口頭で依頼がきます。
その内容を、派遣会社が募集する求人原稿に書き起こしていくのですが、派遣会社の担当によっては派遣先から依頼があったものをそのままコピペしたり、内容をほとんど理解せずにそのまま求人を掲載してしまうことが多々あります。
ある程度しっかりした担当であれば、派遣先であったりいまその業務を行う派遣スタッフさんであったりに、しっかりヒヤリングをして理解した上で求人原稿を記載するのですが、そんな当たり前のことができている担当者は、おそらく半分程度しかいないのが派遣会社の実態です。
そのため、応募した際に、派遣会社から聞いていた内容と、派遣先で働いたときの業務内容が異なるということが起きてしまいがちです。
応募する際には、派遣会社の担当がしっかり業務内容を把握しているかどうか、いろいろ質問して確認しておきましょう。
派遣先の募集担当者が、そもそも業務内容を理解していないということが多々あります。
一般的に、派遣会社に派遣依頼をするのは、派遣先の人事担当者か、または実際に募集する部門の部門長など管理職、というケースがほとんどです。
こうした場合、実際に同じ仕事をする人ではなく、その上司や人事担当者が間接的に派遣依頼をかけるので、派遣先の発注者が仕事内容をしっかり理解できていないということが起きます。
そのため、派遣先から派遣会社に正確な情報が伝わらずに、誤った求人情報で募集をかけてしまって、実際に働いたときの業務内容が異なるということが起こります。
このような場合も考え、派遣先との職場見学や事前の顔合わせなどという機会があれば、そのときに配属部門の役割や、職務の役割や、1日の仕事の流れ、誰のサポートをするのか、または自分だけの業務が与えらえれて責任度合いが大きいものをするのか、など業務兄ように関する質問をしっかりしておきましょう。
そもそもポジションの性質上、突発的な仕事が多く、柔軟性が求められ、業務内容が固定されづらいものがあります。
秘書、営業アシスタント、部内サポート、などのポジションによくあります。
逆に、コールセンターや事務センターや工場などといった、部門やチームでやることが同じで分業制がしかれている場合は、業務内容が固定されやすくなります。
秘書、営業アシスタント、部内サポートのような誰かの仕事に付随して、業務が発生するようなポジションの場合、誰のサポートをするのか範囲が曖昧であったり、具体的にどのような仕事をするのか棚卸しできていなくて、仕事の範囲がどんどん広がってしまって何でも屋のように頼まれたり、社員以上に働かされていたという結果になる可能性があります。
このようなケースがないように、サポート業務のような仕事の場合は、誰の何の仕事をサポートするのかという範囲を明確に確認しておく必要があります。
応募から選考の過程で、派遣先や派遣会社に確認をすることに加えて、契約更新等の定期的なタイミングで業務範囲を再確認したほうがよいです。
派遣で業務内容の相違を防ぐために確認すべきこと
業務内容の相違に関するトラブルは頻繁に起こるので、事前の確認しておくべきことを抑えて、トラブルに備えておきましょう。
確認するタイミングは、選考過程で派遣先と派遣会社に質問するとき、就業開始前に契約書が届いたとき、の2つです。
派遣先と派遣会社への質問から、以下のポイントが理解できたか、必ず確認しておきましょう。
- 配属部門はどのような役割の部門か
- 配属部門の人数構成や同じ仕事をする派遣社員がいるか
- 自分の役割はなにか
- 業務の指示をする人はだれか
- 誰かのサポートをする仕事か、その場合は誰のサポートか
- サポートではなく、社員一人分の仕事をするのか
- 業務の種類、割合、いつ発生するか
- どのようなツールをどの業務で使うか
- 1日の仕事の流れ
これらのポイントをヒヤリングしておくと、業務の全体像から細部のポイントまで理解できるはずです。
また、就業開始前に契約書が届いたら、業務内容の記載が異なる、または薄すぎるなどないか確認して、もしそのようなことがあれば、派遣会社の担当に連絡して詳細を記載してもらうなど相談したほうがよいです。
ただし、契約書にはすべてが書かれているわけではないので、ヒヤリングした内容はわかるようにメモとして保管しておいてください。
契約書の記載が適当なことで、あとでトラブルになるケースが非常に頻繁にあるので、業務内容のポイントのヒヤリングと、契約書の記載の確認は必ずやっておいたほうがよいです。
もし派遣の業務内容が違ってトラブルになったら
業務内容に関するトラブルは、いくら入念に事前確認をしても、完全には防ぐことができません。
情報が伝言になってしまうので細かい相違が発生したり、また企業の組織や仕事自体も変化するものです。
もし、トラブルが起こってしまったとき、業務内容が違うと感じたときは、派遣先ではなくまず派遣会社に相談してください。
派遣先に相談してしまうと、派遣の業務内容や契約書の記載に知識がないことが多く、ただ不満を行っているだけの人と認識されてしまいますので、まずは必ず派遣会社に相談したほうがよいです。
派遣会社ができることとしては、派遣先に業務内容を調整するように頼むこと、または時給交渉をすること、という2つがあります。
就業前に業務内容をしっかりヒヤリングできていれば、残しておいたメモや契約書の記載と比較して、実際の業務内容がどのくらい違うのかが明確になるので、業務の調整や時給交渉がしやすくなります。
ただし、業務内容の相違に関するトラブルは、解決の難易度が高い問題です。
どうしても理不尽な場合や、悪意があったような場合は、労働局など第三者機関に相談はできますが、業務内容の相違自体を解決してくれることはあまり期待できません。
もし、派遣会社に相談しても改善されないときは、最終的には、残念ながら職を変えるしかないという選択になる場合が多いです。
会社の業務内容は、組織や他の社員も関わることなのでどうにもならないことも多く、やはり事前にしっかり確認をして、仕事を決めるかどうか入念に判断するのが一番大事ですね。
まとめ/派遣の業務内容が違ったときの対処法
この記事では、派遣の業務内容の相違に関するトラブルの対処法についてお伝えしてきました。
この記事をまとめると以下の通りです。
・事前に業務内容をしっかりヒヤリングする
- 配属部門はどのような役割の部門か
- 配属部門の人数構成や同じ仕事をする派遣社員がいるか
- 自分の役割はなにか
- 業務の指示をする人はだれか
- 誰かのサポートをする仕事か、その場合は誰のサポートか
- サポートではなく、社員一人分の仕事をするのか
- 業務の種類、割合、いつ発生するか
- どのようなツールをどの業務で使うか
- 1日の仕事の流れ
・就業開始前に契約書に相違がないかチェックする
・トラブルが起きてしまったら、派遣先ではなく派遣会社に相談して、業務内容の調整か、時給交渉をしてもらう
・改善できなければ最終的には職を変えるしかない
業務内容に関するとトラブルは、起こってしまうと解決が難しいので、事前のヒヤリングや契約書の確認をしっかりやっておきましょう。
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