派遣の釣り求人は本当にあるの?
ネットで良く、釣り求人という言葉をみかけますよね。
釣り求人は、派遣会社が集客のために、本当は存在しないのに、良い条件の求人を掲載することを言います。
期待して応募したのに、派遣会社から連絡がない…
条件の良い仕事があると思って、新しい派遣会社に登録したら募集終了と言われた…
せっかく応募した求人が、釣り求人だったらとても残念ですね。
この記事では、釣り求人て本当にあるのか、釣り求人は見分けられるのか、実態に即してについて解説します!
釣り求人と派遣会社の実態とは?派遣募集・求人広告のプロフェッショナルが解説します!
派遣の釣り求人は本当にあるけど意外とわざとじゃない
残念ながら、ネット上にはいま現在存在しない求人が、けっこう多く掲載されているのが実態です。。
なかには釣り求人も存在するのですが、本当に釣り目的で募集をかけていることって、実はわずかしかないんです。
なぜ存在しない求人が掲載されているのか、募集側の事情を踏まえて、いくつか良くあるパターンをご紹介します。
パターン①他の派遣会社とバッティングしている
求職者に、釣り求人が多いと思われてしまう理由は、これが1番の原因だと思います。
派遣会社は、派遣先企業から派遣の依頼をうけますが、派遣先企業は1社ではなく複数の派遣会社に依頼するのが一般的です。
そのため、依頼をうけた複数の派遣会社がそれぞれ求人として掲載しますので、応募してもすでに他の派遣会社で決まってしまっているということが頻繁に発生します。
例えば、もし派遣先企業が10社の派遣会社に依頼をかけていたら、どこかの派遣会社で応募しても、その派遣会社の他のスタッフとの選考があるのに加えて、他9社で決まってしまう可能性もあるので、見送られる率が高くなります。
いくら求人に応募しても、なかなか選考がすすまず、求人の多くが釣りなのでは?と疑いをもってしまいますね。
派遣会社内部での選考がすすんだら、「この求人は独占ですか?競合ですか?」と聞くと、担当者が教えてくれることがありますので、気になったら聞いてみてください。
パターン②派遣会社が募集状況を把握していない
派遣会社は、まず派遣先企業から求人をもらったら、ホームページや求人サイトで募集をかけたりします。
しかし、求人をもらったあとに、その後の派遣先企業の募集状況がリアルタイムで把握できるわけではありません。
最初のうちは定期的に派遣先企業に募集状況を確認しますが、しばらく応募がない求人だと放置されてしまったり、派遣会社と派遣先企業が連携をとっていないことが良く起こります。
そのあいだに、派遣先企業では求人の必要がなくなっていたり、他の派遣会社からの紹介など別手段で採用が決まっていたり、派遣会社の知らないうちに募集が終了していることは日常茶飯事です。
この場合、誰かが応募するとそれがきっかけで、派遣会社が派遣先企業に連絡をとります。
そこではじめて、派遣先企業から「もう募集終わっているんですけど…」と言われ、派遣会社が気づきます。
応募者には、「仕事がキャンセルになった」「他の人で決まってしまった」という理由などで、見送りが伝えられることになります。
場合によっては、このときに別の求人の紹介があることも多いです。
応募者からしたら、結果的に釣りっぽく感じますよね…
パターン③ホームページの求人を更新できていない
これも非常に良くあるパターンです。
派遣会社の内情って、本当に仕事が多くて忙殺されていて、ホームページが更新できない会社も多いんです。
特に、小さな派遣会社だと、1年以上ホームページが更新できていないなんていうケースもあります。
まぁ、派遣会社ってそんなものだと思ったほうが良いと思います。
パターン④あえて求人を削除せずに掲載し続けている
これは、派遣会社のホームページの求人や、Indeedなどの無料で掲載できる求人サイトで良く起こります。
タウンワークやリクナビのような有料の求人広告と違って、自社のホームページやIndeedに求人を掲載する場合は、掲載件数や掲載期間によって広告料金がかかるわけではありません。
そのため、過去の求人を削除せずに掲載し続けていても、派遣会社としては特にデメリットはないんです。
仮に、終了した求人に応募があった場合でも、それをきっかけにその派遣会社への登録や、別求人への応募につながるかもしれませんので。
また、求人数が多いほど、なにかしらの求人から応募が入って登録につながったり、大きな派遣会社だと思われたりしますので、逆にメリットのほうが多いのです。
そんな理由で、最初は本当に求人があったけど、いま現在では釣り求人のようのなっているというパターンがありますね。
タウンワークやリクナビのように、良くある有料の求人広告の場合は、掲載期間に応じてお金がかかり続けてしまうので、過去の求人を掲載し続けるということはほぼありません。
パターン⑤本当に釣り目的の求人である
これが一番タチが悪いのですが、わずかですが本当に釣り目的のものも存在します。
派遣会社が登録者を増やすには、求人数を増やすことがもっとも重要です。
求人への応募をきっかけに、その派遣会社への登録につながる場合が多いからです。
登録者を増やすことが目的であったり、他の求人を紹介するためにとにかく求職者とコンタクトをとるために、条件が良いダミーの求人を掲載する企業もあります。
ですが、ダミーであっても求人を掲載することはけっこう手間がかかるので、多くの派遣会社はそんなことに手間をかける余裕がないというのが実態です。
また、有料の求人広告の場合は、掲載自体にお金がかかりますので、あえてダミーの求人を掲載することはほぼありません。
求人件数としては、非常にわずかだと考えてよいでしょう。
派遣の釣り求人は気にしない
釣り求人やダミー求人は、求人のプロであっても見分けがつくものではありません。
募集側ですら、募集状況を把握できていないことが多いのですから…
また、本当に釣り目的の求人はわずかですから、見分けることにエネルギーをつかうのも無駄です。
気になるものがあったらまずは応募して、選考にすすむなかで情報をあつめていけばOKです。
時給1,000円〜1,500円のように条件に幅があるものは、どういう場合に上限の1,500円もらえるのか、実際に質問してみましょう。
他に競合の会社がいるか、独占の求人かなども、選考がすすむなかでしか聞けません。
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